命をつなぐということは
心をつなぐということ
確かにお金は
すべてをかなえてくれるかもしれません
お金が手に入ったら裕福な生活ができる
気持ちの余裕が持てる
自由な時間を使える
人にやさしくできる
あかの他人に施したくなる
そんな気持ちになります
しかしながら
本当にそうなのか
本当に生活が豊かになるのか
それはお金持ちになってみないとわかりません
人間という生き物は
大体は
ないものねだりです
そんな風にできている
お金が欲しいのは
お金が手元にないから
自由に使えるお金が存在しないから
友達が欲しいのは
自分の周りに友達がいないと思うから
一人暮らしをしたいのは
誰にも邪魔されず
一人の時間を満喫したいから
他の干渉を受けたくないから
自由でいたいから
彼女が欲しいのは
彼女がいないから
勉強をしたいと思うのは
自分に学力がないことがわかるから
死んでいくときに
思い出を欲するのは
それまでの自分の人生を振り返りながら
お金では解決できない
たくさんの良い思い出を感じながら死にたいから
有名人が自殺するのは
自分に自由にできることがなくなり
八方ふさがりになり
自分の人生に絶望してしまうから
そこから抜け出せず
解決方法が見つからないから
解決方法を自らで編み出すことが不可能だと感じてしまうから
人生のレールが敷かれてあって
自分の人生を自分自身で思い通りにコントロールできないと思ってしまうから
このように
人間は自分の今の状況からの
変化をもたらしたいと願う生き物
変化を起こしたい理由は
人間は生き物だから
動物だから
同じ場所に居続けることが
生命体にとって危険と感じてしまうから
そうならないために
人間は常に
今の自分の状況からの
変化をもたらしたい
そう願うのであります
一種の
本能に近いものなのかもしれません
そんな生存本能とも呼べる
自分の状況からの変化は
誰もが望むことなのかもしれません
そこにはいわゆる
人間の心理状態が大きく関わっていると思います
心と体は
つながっている
体が強くなれば
心まで強くなった気がする
心を強く持てるということは
体が健康な証である
そうとも言えます
だから人生は
自分の生活の中で
心をつないでいかなければいけない
と思うのです
やりたくないものはやらない
嫌なことははっきり嫌という
結果を気にせず
自分に正直に生きるということは
すなわち
健康な心を持つということ
そんな健全な気持ちをずっと持ち続けていけたのなら
人生は文字通り
豊かになるのではないか
そう言えます
お金によって
気持ちが楽になるとは思いにくい
むしろ
お金が心を重くする
そんなとらえ方もあるのではないでしょうか?
よく
あの世にお金は持っていけない
そう言います
この世に残した栄光や地位や名誉や財産は
かならず
この世に置いていかないといけない
そう思うと
この世で築いたお金などは
この世のものであって
あの世のものではない
あの世に持っていけるのは
思い出だけなのかもしれない
そんな人間の記憶は
もし来世が存在するのなら
持っていけるのかもしれない
そんな希望を抱いたりします
負け惜しみなのかもしれませんが
この世でうまくいかなくても
あの世でうまくいけばいい
あの世が来世ならば
来世また頑張ればいい
そう思うのです
どうしても覆すことができない
この世の出来事は
自分が死ぬまで持っていないといけない
人生の経歴や地位や名誉です
過去は変えられない
未来は変えることはできる
この世では変えることはできなくても
来世は変えることができるのかもしれない
この世の出来事で絶望してしまい
自殺する人のなんと多いことでしょうか
生きることに意味なんてない
意味を見出しても答えなど存在しないため
答えなど出ません
自分が生きている意味など存在しない
だったら死ぬんですか?
そう聞かれても死ぬ意味もない
人生は大いなる暇つぶしだと
誰かが言っていました
自分の今が良ければ
それでいい
この考え方も
人生は暇つぶしだから
何をやっていても
時間は過ぎていくということ
このくらいの
適当な考え方がかえって
長生きするような生き方なのではないかと時々思います
適当とは
適切に当たっているということ
適切とは
適度に切っていること
それこそ
そんなに自分を追い詰めずに
突き詰めずに
ただ何となく生きることが
長生きのポイントのような気がします
この生き方は何かを成し遂げるような生き方とは
無縁の生き方で
何も成し遂げない
周りに同調して
周りと同じように生きる
突出した能力もなく
突出した技能も存在せず
学校の成績もそこそこ
人の人望もそこそこ
特に財産を築いているわけでもない
誰かのために生きているわけでもない
信念をもって生きているわけでもない
目標をもって生きているわけでもない
そんな
誰でもできる生き方こそが
長生きのポイントのような気がします
目標や目的がある生き方をしていると時に
しんどいと思ってしまう
なんでやらなければいけないのか
途中で分からなくなる
そんな時は
時々休んで
自分を労(いた)わって生きればいい
それが長生きのポイントです
でも人間という生き物は
それだけにとどまらないのです
なぜなら
ないものねだりだからです
ないものをめがけて
突進する癖があります
習性というか
それが人間という生き物なのです
何もそこまでやらなくてもいいのに
なぜかそうしてしまう
何か
そんなものが人間にはあるのです
長生きをしていると
この
心をつなぐ生き方を実践することこそが
命をつなぐことなのにもかかわらず
なぜかその真逆の方向へ
いってしまう矛盾を人間は持っています
こういうところが
人間が不完全である証拠
完璧な人間など存在しないゆえんです
矛盾を抱えている生き物が
人間なのです
そんな人間を100年続けていたら
時に
頭がおかしくなるのもわかります
人から
認知症だと言われてもおかしくはない
人から病気だと言われても
おかしくはない
でもその人自身は
周りが思うほどではなく
いたって正常
なんてこともよくあります
だから
人の言葉や忠告などは
聞く耳を立てないほうがいい
聞いても無駄
なぜなら
その人はあなたではないのだから
あなたに言葉をかけられても
その人にはなれない
忠告や助言はできても
責任を取ってくれるわけではない
だから
聞く必要はありません
参考までに
聞いていればいい
あなたの代わりに人生を歩むわけではないから
あなたの代わりは
誰もいません
あなたにしか
あなたの代わりはいません
たとえ血がつながっていようと
たとえどれだけ親しい中だろうと
たとえどれだけお互いの相性がよかろうと
あなたの代わりはできません
一度しかない人生ということは
裏を返すと
あなたの人生は
誰も代わりはできないということ
自分の人生を全うするということは
つまり
誰の代わりも務まらない
自分自身の
自分だけの人生の生き方を
全(まっと)うするということ
だから
あなたが思うように生きればいい
そう思うのです
心をつなぐ生き方を
自分の心行くまでに人生を謳歌(おうか)し
誰もまねできない人生を歩めばいい
それが生きるということ
それが
命をつなぐということ